大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(オ)557 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告指定代理人Dの上告理由について。

原判決は、被上告人にたいする上告人の本件決定通知書が普通郵便に付され郵便

局へ渡されたが返送されなかつたこと、判示のとおり被上告人の住所と余り遠くは

なれていない住所にすむEにたいする上告人の判示決定通知書が、被上告人にたい

する本件通知書と同時に郵便局へ渡され、それは普通郵便によつて判示の日に到達

した―との事実を認めたけれども、以上の事情全部をもつても、被上告人にたいす

る本件決定通知書が到達したものと断定することはできない、との旨判示したこと

は所論のとおりであるけれども、原判決は、決して、発送されて還付されない郵便

物であつてこれにつき判示のような事情の存するものは、特別の事情のない限り到

達したものと推認すべきであるとも、若くは反対にかく推認することができないも

のであるとも判示せず、原審証人Fの証言により以上の事情の下において、結局本

件通知書は被上告人に到達せずにおわつた事実を認定し、右のほかに上告人から決

定通知をしたことのないことは弁論の全趣旨よりみて明かであるとしたこと判文上

明白である。してみれば所論が、原判決は本件通知書が到達したであろうという推

定を覆えすに足りる反対事実を何ら確定することなくその不到達を認定したことは

経験則に反し相当でない旨主張するのは、原判決が判示しなかつたところを判示し

たものとし原判示に添わない主張をするものであつて採用することができない。

その余の論旨は、原判決中の書留郵便などで発送するを相当とするとの見解に対

する立法政策上の主張であつて、上告適法の理由とならない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

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おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 垂 水 克 己

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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